引っ越し等年度末はばたばたしていてなかなか記事が書けませんでしたが、GW遊びに遊んでようやく新生活も落ち着いてきました。
みちのく潮風トレイルの方は現在釜石以北のリアス地形に奮闘しています。
さて、記事の方は前回の続きから。無事に岩手に入って黙々と岩手の海岸線の歩みを進めています。今回は1泊2日で歩き、1日目は大船渡線BRT小友駅をスタートし、碁石海岸を通過して大船渡市街地がゴールです。12月ではありますが、冬の太平洋側の気候は晴れ晴れとしていて寒くても気持ちの良い日が続きます。
スタートから港を越えてしばらく歩くと目を引く自動販売機。シフォンケーキが売られていました。もう少しで碁石浜なので海岸を眺めながらのおやつにします。
ちょっとお値段はしましたがふわふわで美味しそう。
さくさくと歩いて碁石浜に到着です。三陸沿いをドライブしているとよく目にする碁石海岸の文字ですが来たのは初めてです。波で海岸の石が洗われる音が心地よいです。
海岸の礫のひとつひとつを眺めると本当に碁石のように丸みを帯びて扁平ですべすべです。ひとつよさげな石を持って帰りたいと思っていたのですが、ここは国立公園なのでおとなしく石を観察して座ってシフォンケーキを食べました。
砂浜に打ち寄せる波も好きなのですが、こういう礫浜に寄せる波のじゃらじゃらと響く雨のような音が私はより一層好きです。目で楽しむ砂浜、耳で楽しむ礫浜です。
これはきっと碁石の形になる前の頁岩露頭。これが波で削られ丸くなって碁石の海岸を作っているのでしょう。座り心地も暖かくてよかったです。
今日は泊まりなのでのんびりお昼ご飯。親子丼をいただきます。親子丼といっても鮭といくらの親子です。トレイルを歩いていると海鮮丼をよく食べます。
碁石海岸は景勝地。自然歩道も整備されていて雄大な海と地形で歩いていて飽きません。飽きないので少々のんびり歩きすぎて最後の方少し焦りました。
末崎半島の東南端、碁石岬の灯台。
乱曝谷と雷岩。波の侵食によってできた地形で波が谷に流れ込み迫力があります。今回は天気がよく海も穏やかでしたが、風のある時は流れ込む波によって雷のような音が響くようです。海が透き通るように青くて吸い込まれそうでした。
ちょうど椿も見頃です。
海の真ん中にぽつんと浮かぶ変な形の島。巾着岩。写真で見るとまるで合成のよう。ウミネコの繁殖地になっているそうです。たまに島自体が花崗岩系でできていて白いのか、鳥が溜まり場にしていて糞だらけで白いのかわからない島を海沿いでよく見ます。
北緯39度の地点に来ました。ぴったりはなんか嬉しい。兵庫県明石市の子午線を通るたびに私は一人で大盛り上がりします。
この登り降りはかなり足にきます。今回は泊まりの荷物を背負っているためちょっと辛いです。しかし海の青さに誘われて何とか心が保たれます。これがコンクリートの外壁に囲まれた舗装路だったらもう耐えられない。
自然歩道を歩き終わって大船渡の町へ向かいます。冬は日が傾くのも早く少し焦ってきます。そんな中見つけたラウンドアバウト。環状交差点です。まさかこんなところで目にするとは…。
ラウンドアバウトは信号がなく事故のリスクが減ると言われています。最初知った時はなんて画期的なんだと思ったのですが、交通量が多すぎるところには向いていないそうです。実際に歩行者として渡って思ったのですが、車のみの社会なら良いかもしれませんが、歩行者側からすると目的の道路に出るまで注意を払う方向と経由する場所が多くて大変めんどくさい。あとスペースが広いので狭い日本の道路には向いていないのかもしれません。車がどっちから来るのかよくわからないな…と思いながらも初めてのラウンドアバウトに少し興奮しました。そしてこのあとちょびっと道を間違えました。
こっちは日が沈んだ。あっちはまだ日が沈んでいない。真っ暗になる前にあちら側に辿り着きたい。山に囲まれた場所での注意点は当然ですが日の入りの時間が実際より早いことです。峠越えをする時や山に入る時は十分注意したいです。
大船渡の町が見えました。日は沈んでしまいましたが照明に照らされた船が綺麗です。
霰がちらついてきました。冷えてくると急にトイレに行きたくなってホテルまでの道を急いでいます。なんとか間に合っているので大丈夫です。
今日は21km歩きました。今までスーパー地形の距離の見方がよくわかっていなくて短い方(移動距離)の方を記録していたのですが、おそらく移動距離は高低差を考えない水平での移動距離のようだと気づいたので、トレース長の方で今後は書いていきます。毎回1〜2km前後少なめに書いていたかもしれません。
トレイルマップのデータブックをやっと買ったのですがあれはどちらなんでしょう。やっぱり地表のトレースの距離かな?
今回のルートの碁石海岸周辺は景観もよく自然歩道も整備されているので普通の観光でもおすすめのルートですが何度も上り下りを繰り返すので体力的には少し覚悟が必要です。手荷物は軽くしてのんびり歩くのが良さそうです。インフォメーションの情報も整っているのでぜひ参考にしてください。