実際に歩いた日とこのブログに綴る日の乖離がだいぶ大きくなってきており、おおよそ1年ずれています。
前回は南から釜石を目指しましたが、今回は北の両石駅から釜石を目指します。
実は去年の3月に異動で拠点にしていた仙台から関東に引っ越しており、この釜石を両側から目指したトレイルが仙台から向かう最後のみちのく潮風トレイルとなっています。とは言っても既にここまで新幹線を利用して宿泊で来ているため、あまり関東から向かうのも移動の労力は変わらないかもしれません。
乗り慣れてきた三鉄。お休みの日は観光客で賑わっています。両石駅からスタートします。一応NOBO(北上)で進んでいるつもりではあるのですが、公共交通機関の都合や荷物のデポの場所等考えて割とめちゃくちゃに歩いています。セクションハイクだしゴールさえ最後ならいっかと最近思い始めています。
駅を出てすぐに鮭供養塔。季節によっては遡上してくる鮭が見られるようですがまだ見たことがありません。隣に立つのは魚へんに毛と書いて「魹(トド)」の供養塔。トドの漁をやってたのか…とびっくり。そしてトドってそんな漢字あるのか…と二度びっくり。魚扱いだったんでしょうか。
ちょっとしたトンネルの名前は水海トンネル。ここを抜けると水門と穏やかな海が広がっています。その先に水海公園。キャンプ場もありますが冬季はトイレが閉まっています。冬の間は凍結してしまうため、閉鎖されるトイレも多いので歩く際は要注意です。
水海公園から眺める海はとても綺麗。穏やかな海ですが津波の際は大きな被害を受け、再度整備されて今があります。舟のモニュメントも震災前から存在します。小さな池は凍ってカチカチ。
ここから鳥谷坂に向かって林道に入ります。林道は比較的歩きやすい。こんなところに浮子アート。猫ちゃん?の眉毛がとてもキュート。
こんな感じの砂利道がしばらく続きます。今のところサクサク。このような切り通しの道はもうデジャブになるくらい今まで見た気がします。
少し山道に入っていきます。矢印付きのトレイルポストはわかりやすくて助かります。
尾根に向かって九十九折りにどんどん登っていきます。結構な坂ですが、ジグザグなので歩きやすくはあります。カウントダウンされると多少やる気は出る。
斜面に沿ってこんな感じの階段もあります。これは歩きやすい階段。ジグザグに斜面を上がっていってやっと峠に到着。
気仙沼から八戸を結ぶ旧街道は三陸浜街道と呼ばれるのですが、鳥谷坂はその途中に当たります。向こう側には釜石の町。
旧街道沿いには小さな祠やお地蔵さんが見守っているのですが、鳥谷坂のこの仏像は店名の大飢饉の餓死者の供養のために建立されたものとのこと。今ですら冷夏や台風で地域的に大規模な農作物の不作が起きるくらいです。ただでさえ冬を越すのが困難な東北地方で人々は祈るくらいしかできなかったのだとやるせなく感じます。
石段を登った先に小さな山神様の石碑。
くだりはずんずん降りていてって人の気配を感じてきます。
山の中に梅の花。梅の花が咲き始めるとどんどん春が近づいてきます。
林から出ると思ったより民家の路地裏。人の生活の中を歩いている感じがしてなんだかいい雰囲気です。少し記憶が薄れていて本当にここだったか朧げですが、ここの住民の方とお喋りし峠を越えてきたという話をしたら、昔は子どもたちで海に山を越えて行っていたんだと懐かしそうにお話ししていました。
釜石の市街地にどんどん入っていきます。これはなぜか気になった何か。免震とかの装置だろうか。
釜石市役所。ちょうど釜石出身棋士の小山玲央さんが棋士編入試験からプロ入りすることが決まったすぐ後です。おめでたい。
釜石の町中をずんずん歩きお昼ごはんをいただきます。精肉店でもある工藤精肉店食堂部さん。
トンカツを頼んだら店員さんにうち量多いけど大丈夫?と聞かれました。大丈夫です!!と元気に注文しましたが思ったより大盛り。お肉屋さんなだけあってトンカツがとても美味しいです。
しかし身体が冷えた後に食べたのでこの後消化に苦しみました。ここから釜石駅まではすぐです。
もう見慣れた光景になってきた釜石駅。ここから仙台に帰るのはこれで最後になります。この先まだまだ釜石駅は拠点になります。少しお高いですがGo To Travelの恩恵を受けて駅直結のフォルクローロ釜石さんに泊まることが多かったです。最寄りにコンビニしかないですが温泉がついているのでお気に入りです。日帰り入浴もできるので電車待ちの間にさっぱりしたい時もおすすめ!
今回はおよそ14kmと少し短め。次の箱崎がとても長いので気合を入れて次の散歩を楽しみにします。