今回の4泊5日みちのく潮風トレイル最終日。最終日はこのトレイルの色んな意味で難関の金華山にお参りです。この金華山、観光客向けの定期便は毎日出ているのですが、トレイルルートを歩こうと思うと通常便では時間が足りないため、時期をみて特別便のある時に攻略しないといけません。
今回はGWということで増便されていたため、往路と復路を1便ずらすことでクリアできそうです。朝イチの便に乗るためにどこに泊まるか考えていましたが、前夜に女川までたどり着くことは不可能だったため、昨晩一ノ関の宿に泊まり始発で女川に向かいました。久しぶりに宮城県に戻ってきた!
田んぼの水の注水が開始されています。九州だとGWは田植え日和かもう遅いくらいですが、東北だとあと1、2週間くらいかな?
金華山へ向かう定期便はすでに通ってきた牡鹿半島の鮎川港からと女川港から出ています。鮎川港は車でないと少しアクセスも悪いので女川港から今回は向かいます。GWということもあり船は2隻。お客さんも満員です。船の中では金華山の伝説やお金持ちのなり方等漫談のようなガイドさんのお話を聞くことができます。3年連続でお参りすると一生お金に困らなくなるそうです。
そして何より注意点。金華山は神社のお参りだけならば1時間もあれば十分ですが、頂上まで行くとなると2時間半〜3時間近く見たほうが良いため、1便で行って1便で帰るのはまず無理ですよ、とのこと。これは調査済み。トレランペースなら2時間10分はあるのでいけないこともないでしょうが、結構人も歩いていますし、お参りする時間もゆっくり取れないので避けたほうが良いでしょう。
私も4時間近く時間があるとはいえ神社のお参りもゆっくりしたかったので結構頑張って歩きました。
下船するといきなり結構な坂。歩くのに体力に自信がない方はシャトルバスもありますので、お参りだけの方はご心配なく。10分程度は歩きます。まだ身体が慣れていないので結構息切れ…。まず最初にお参りに行く人がほとんどですが、皆さんを横目に山頂を目指します。
ばっちりトレッキングポールも持ってきていたのですが、観光客も多くガチ感が出過ぎて少し恥ずかしかったです。
島にはところどころご神木のような迫力の巨木があります。
サクラソウかな?
なかなか頂上の気配がせず、周りにハイキング客も疲れが見えます。みんな頑張れ!
やっと頂上です!振り返ると絶景!ここまでおよそ1時間でした。
奥の院にお参りし、しっかりお金に困らないようお願い…でなくこのトレイルに旅が無事に進むことをお祈りしました。道中の神社でのお参りの願いごとは旅の安全に統一しています。
あまり皆さんこちらまで寄り付かないのですが、奥の院からほんの少し先まで歩いたとこから見える景色が本当にすごいです。少し危険なので小さい子と一緒だと厳しいかもしれませんが、せっかく上がってきたのならぜひここまで!牡鹿半島もよく見えます。
太陽の周りに綺麗にハロが出ていました。
いいペースで上がってきましたが、頂上で結構時間を使ったので下りも早足で行きます。上がってきた道をそのまま降りていく人がほとんどですが、トレイルコースは南側から戻ります。南側は人も少なく、鹿や猿をあちこちで目にします。鹿のフンもいっぱい。下草はおそらく鹿の嫌いな植物だけ残っているかもしれません。いきなり写真のような天然芝?地帯の急傾斜を降りますが、鹿のフンも見通しは良いですが結構滑るので注意です。
ハイキング客で賑わう北側の参道とは違って静かな林の中を黙々と下っていき、難所もありません。走っても下りられそう。
電柱が倒れています。台風で倒れたものかもしれません。
金華山は震災だけでなく、その後の台風の被害も大きく、ここまで復旧するのには大勢の人の努力があったのでしょう。
ふと草むらを見ると鹿に見つめられていました。金華山の鹿は奈良や厳島神社の鹿と違い割と人間といい距離を持っています。黄金山神社周辺を住処にしている雄鹿については安全のために角切りをしているようです。登山道には鹿の遺体も度々転がっていてなかなかびっくりしますが、狭い生態系の中で数が自然に増減しているのでしょう。ただし鹿の植生への影響は大きく、若木が育たない等の問題もあるようです。
トレイルルート中でも鹿の群れが確認される低山は下草が根こそぎ消え、さみしい山になってしまっています。オオカミ等が絶滅し天敵がほぼいないことからいくら自然のこととは言え、人の手による調整も必要かと思われます。
ニホンザルもいます。サルは結構怖いので目を合わせないように…。林の中を歩いていたと思ったら急に境内が見えてきます。無事に下山です!
黄金山神社のご神木の欅。樹齢は800年程度らしいです。
黄金山神社にお参り。御朱印をいただきたかったのですが、結構待つので最初に預けた方がいいかもしれません。
弁財天堂。素敵な社殿です。
その下には銭洗所があります。1万円札をビシャビシャにしてしばらく大事に持っていましたがどこかで使ってしまった…。クレジットカードを洗う人もいてなるほどなと思いましたが、私ならよく使うしスマホか…?今度はスマホを洗おうと思います。
本殿の下には足を伸ばしてくつろげるスペースがあります。船の時間待ちの人がたくさんいます。私も思ったより早くに着いてしまったので、お茶を飲みながらゆっくり休みました。
船着場まで下ったところで表参道と裏参道が分かれていることを知りました。どちらから行った方が良いとかあったのだろうか。
船のガイドさんが説明していましたが、金華山は金山で砂浜で砂金が取れるのだとか。確かに砂浜はキラキラしていますが全部雲母でした。ちなみにここで採れた金を持ち帰るとえらい目に遭うよーという忠告もされています。
今回の旅は本当に天気に恵まれて歓迎されているようでとても幸せな気持ちになります。船の時間まで港でぼーっとしていました。帰りは鮎川港行きの船もあるので乗り間違えないように!牡鹿半島の先端に連れて行かれるとなかなか大変です。
女川でごほうびにおかせいさんも海鮮丼を食べました。幸せな5日間でした。足はヘロヘロですが…。
今回は金華山小さく一周して5km程度。距離はあまりないように見えますが頂上でゆっくりして歩いた時間は大体2時間半でした。船の都合上なかなかハードルの高いルートですが機会を逃さずチャレンジしてほしいです。
お金に困らなくなるための3年参り、私は1年目が終わったのであと2年!行けるかなぁ…。