前回越喜来の「潮目」を訪れどんどんトレイルを歩きたいという意欲に満ち溢れています。今日の始まりは前回雪景色だった唐丹駅。ここから釜石駅へ向かいます。釜石は宿泊の拠点としていますが、この景色とは打って変わって工業地帯。どのように景色が変わっていくのか楽しみです。
少し雲が多いですが風もなく良い日です。
サクサクと開けた伐採用?の道を歩いていきます。
この日は2月でしたが、前回のような大雪が降った直後だと雪道になることもありますが、東北といえど太平洋側はあまり雪も積もりません。太平洋側の気候らしく、寒くはありますがカラッとした青空の中冬でも散歩を楽しめます。下草が生えていたり、虫が少ない分、野営をしないなら冬のほうが歩きやすいかも?
でもここの桜並木は春に見たい。
津波の碑。震災の日も近くテレビ局が取材に来ていたため早々に退散。
伊能忠敬の測量を記念して建てられた測量の碑が少し上がったところにあります。入り口にあるこの「地球の微動あらざらんか」という言葉は、たとえ測量してもきっと地球はいつも僅かに動いていてきっとその測量結果も訂正される日が来るということを、伊能忠敬がわかっていたということを示す言葉です。
これが測量の碑。何を書いてあるかはよく読めません。きっとこの場所も東北沖地震で伊能忠敬が測量したときから大きく動いているはずです。
最近ノルマの様になってきた(そして癖になってきた)峠越え。今回は鍬台峠。
ちなみになぜかここに入る手前にそれっぽい横道があって、水色のテープがあったのでずんずん林に入っていましたが全く違う道で肝を冷やしました。
みちのく潮風トレイルコースには正規の文字が書いたテープの他に水色のテープが結んであることもあるのですが、林業の人も使っていることがあるのでお気をつけて。まぁちゃんと地図を見ていれば間違いようがないのですが。
こんな感じの広々した林道です。歩きやすい。
そうでもない。
よくわからない感じにくねくねまがって峠越えを目指します。
峠越え!山陰側は雪が残っている予感です。トレッキングポールはありますがアイゼンをつけるほどではないかな。
この峠を越えるときの鞍部の逆三角の空が最高です。病みつきになってしまう。山の頂上を目指すのとはまた違う楽しさがあります。
山陰側は思ったより積もっていて、慎重に歩いていたつもりでしたが動画を撮っている隙に油断してすっ転びました。無事です。
峠を越えると釜石の町が見えてきます。遠くに観音様も見えます。今日は観音様の向こうまで行くのですが、こう見ると遠いな…という気持ちになります。でも一歩一歩歩けば必ず着くもので、毎回自分の一歩の力に感慨深くなります。
なんだかわからないモニュメント。解説もない。変な穴が空いていて、中はワイヤーローブ。一体何なのだろうと360度観察していました。よくわからないところで時間を使ってしまった…。
ちなみにこれの存在を他のハイカーさんに聞いてみると誰も認識していませんでした。みんな見る場所が違って面白い。
釜石の手前に鉄の歴史館。面白そうなので当然入ります。
中はかなり充実していました。鉄づくりの歴史を大掛かりな装置を使って勉強することができます。
施設の展望所から見える景色もきれいなのでぜひ訪れてほしいです。
アンモナイトのレプリカが!これは圧巻でした。
全然知らなかったのですが、ひょっこりひょうたん島のモデルの島があるようです。探さなくては。
日も傾きかけるなか、釜石に到着します。製鉄所からあがる煙が夕焼け空に上ります。峠を越えると急に工業地帯なのでなかなか驚きです。
なぞのパイプ。
釜石駅に到着。SL銀河の発着駅でもあるので駅舎もSL仕様です。この横のフォルクローロ釜石によく泊まっています。
駅前にあるものづくりの火。釜石のものづくりを象徴するモニュメントです。
この方は大島高任。近代製鉄の父です。先に鉄の歴史館で勉強してから見るとなおよし。
今回はちょうど歴史館の見学も合わせちょうどよい距離でした。
自然の中を歩いていると、このような工業地帯は少しびっくりしますが、ここで暮らす人達が何を支え、何を守ってきたのか、思いを巡らすのはとても充実した時間になるのではないかなと思います。
私は釜石で見る夕焼けが実は一番好きな景色かもしれません。