思い出の振り返りで記事は一気に書いていますが、初回から実は4ヶ月空いています。
それほど膝に大打撃を受けたのでリハビリの春を過ごしました。
今回の記事は前回のゴールの新地駅から山下駅まで、福島県と宮城県の県境を越えます。
当日は生憎の雨模様。
ですがそこまで雨も強くなく、折りたたみ傘を差していれば大丈夫そうです。
レインウェアを着ていたのでフードを被って出発しようとしていたら駅員さんが心配してくださって傘を貸してくれようとしたので、ちゃんと持っていた傘をさしました。
山の中ならともかく、普通の道で傘も持たずに歩いている人がいると心配されそうです。
しっとり濡れた地面と湿った空気もまた良いです。
季節が完全に変わってしまったので、稲穂がもう実っています。
青々とした田んぼはとてもきれいですが、水を張った頃が一番好きなのでその季節に歩けなかったことが大変悔やまれます。
雨の日の神社もまた良いです。何神社だったかは完全に忘れました。
道のあちらこちらにかたつむりがいました。最近かたつむりを見ないと思っていましたがいるところには大量にいるのですね。
踏まないように歩くのが大変でした。何匹か踏んだ可能性もあります。
堤防工事中のトラックに怯えながら、海の見えない平坦な海沿いの道を歩いていると、気づけば宮城県に来ていました。どこで越えたのかわからず仕方なくポールを撮影しました。
海はすぐそばにあるのに全く海が見えないません。確かに潮風は感じるが...。
今回は距離をしっかり20km以内と決めてきたので足取りも軽快です。
このあたりはずっと平野が続いており、2011年東日本大震災での津波の被害も大きかったことがうかがわれます。
今は震災遺構として残されている中浜小学校もその被害に遭いましたが、建て替えの際に嵩上げをしていたおかげで、近隣住民含む90人が屋上で難を逃れました。
現在一般公開されていますが、この日はコロナのため休館となっていました。
みちのく潮風トレイルはこのように震災の傷跡を目にする機会が多くあります。
テレビやネットで報道や写真をみるのと、現地で波の音を聞き空気を感じることは全く異なります。
確かに当時、そこには住民の方々の生活があって、今どのように新たな生活を築いていっているのか、傷を抱え、完全には元には戻せないながらも尽力する人々の姿が見えます。
ずっと海沿いを歩いているはずなのですがあまり海は見えず、川沿いも護岸工事が進められています。
このようなところが東北の太平洋沿いには多く見られます。
安全を取るか、景観をとるかというのは難しい問題です。大きな堤防があるからと言って完全に守られるわけではないので、結局は避難の仕組みや住む場所を考えていかなくてはならないのかなと思います。
しかしその時間稼ぎがあるだけで救われる人が多くいるでしょう。
震災の傷跡にしんみりしつつも梅雨の田んぼに癒やされた散歩になりました。
膝は18kmでは爆発しませんでしたが、次の日筋肉痛になりました。リハビリはうまく行ったようなので、ここから定期的に歩けるようになりました。
使っていませんが膝サポーターはずっと持ち歩いています。
余談にはなりますが、膝を痛めないためにはまずまともな靴を履くこと。
舗装路はかなり膝にくるのでソールが厚い靴を履かないと数時間歩けばガタがきます。
次に歩き方。接骨院に行ったりジムでトレーナーさんに聞きながら改善していきました。初回膝が痛くなったのは単純にいきなり長い距離歩きすぎていたこともありますが、お尻や腿の裏の筋肉をしっかり使えて歩けていなかったようです。
膝周りの筋肉も鍛え、歩き方の見直しを行ってようやくいくらでも歩けるようになりました。
みちのく潮風トレイルは舗装路がかなり長いため、ソールが厚くそれでいて少し柔軟性があるような靴が歩きやすいです。完全に山道に入る場合はミドル丈のトレッキングシューズが安全ですが、舗装路ばかりの時はトレランシューズやウォーキングシューズの方がお勧めです。
私も最初のうちはミドルカットのトレッキングシューズで歩いていましたが、すごい勢いでソールが削れていくため、いいトレッキングシューズだと少しもったいないかもしれません。
所持していたことを完全に忘れて最近まで使っていなかったのですが、トレッキングポールもぜひ使ってほしいです。足への負担が全く違います。舗装路ではそんなに使いませんが海沿いの自然歩道等で登り降りが激しくなると必須です。
靴下は5本指の分厚いのを履いておいた方が良いです。
歩きながら自分の体力や身体へのガタのきかたを考えるのもまた長距離散歩の楽しみになります。